労務問題
中小企業経営者の方へ
近年、賃金や解雇、労働条件などをめぐる労使紛争が増えています。
企業業績の悪化や労働者の権利意識の強まり、労働組合の活発化などが背景にありますが、企業の側にも、適切な労務管理が行われていない、発生した問題に対する対応が不適切で紛争を拡大させてしまう、従業員との信頼関係を壊してしまうといった例が数多く見られます。
労働問題に対しては、以下の観点から対応する必要があります。
労働問題が発生してしまった場合
まずは、労働者の要求、行動は法律的に正当なものかどうか、使用者は、それに対してどのように対応すべきなのかを、法律や判例に照らして検討、判断をします。
その上で、具体的な方針を決定していきますが、会社の実情や労働者の事情を踏まえた現実的な対策を取る必要性もあります。
例えば、解雇した社員が、解雇は無効だとして交渉を申し入れてきた場合、解雇が法律上認められるものであるかどうかによって、会社がとるべき方針は大きく異なることになります。
たとえ解雇は法律上難しいと判断される場合でも、会社の実情と労働者の事情を踏まえて、退職に合意してもらうことも考えられます。
また、従業員から労働審判や裁判が起こされた場合は、法律的な検討を踏まえて、会社として正当な権利は主張しつつ、同時に会社経営に与える影響を極力少なくするために、迅速かつ適切な解決を目指します。
問題の発生を未然に防ぐ
労使紛争は、できる限り未然に防ぐ必要があります。
労使紛争は、他の労働者に与える影響も大きく、場合によっては企業経営に重大な影響を及ぼすこともあるからです。
例えば、法律上無効とされる解雇をしてしまったあとで紛争になると、それを解決するためには多大な労力とコストを要することになりますから、事前に解雇の方針が妥当なのかどうかご相談ください。
また、未払い残業代の問題が今後発生することのないように、賃金制度の改革も考えるべきでしょう。
その場合、会社の実情と労働者の事情も考慮した現実的で妥当な制度改革を目指す必要があります。
労務問題は、当事務所にご相談ください。