倒産〔破産・民事再生〕
早期のご相談で、最善の解決を
債務超過の会社が法的整理を行う方法として、大きく分けて破産手続と民事再生手続があります。
最善の方法を選択し、手続をスムーズに進めるためには、早期の相談と見極めが大切です。
弁護士は、申立代理人として活動したり、民事再生手続の監督委員、破産手続の管財人として活動したりします。
申立てがスムーズにできなかったため、その後の破産手続きが迷走して、かえって債権者に迷惑をかけてしまうケースもあります。
また、波帯段階で適切な対応をしておけば、民事再生手続きによる処理が考えられたのではないかというケースもあります。
業績不振で悩んでおられる方は、お早めにご相談ください。
一緒に最善の方法を検討いたします。
手続について
【民事再生手続】~事業再生を図る~
民事再生手続について
民事再生手続とは、再建型の倒産手続で、債務を圧縮し、事業再生を図る裁判上の手続です。
民事再生手続の流れは次の通りです。
STEP1 裁判所へ申立
混乱を避け、スムーズに開始決定を出してもらうためには、しっかりとした事前準備が必要です。
STEP2 裁判所が保全命令、監督委員を選任
民事再生手続では、会社はそれまでどおり営業を行うので(法律上代表者が交代する必要もありません)、監督委員が、会社の業務遂行や財産の管理処分が適正に行われているかを監督します。
また、開始決定を出すかどうかについての意見を裁判所に述べます。
STEP3 会社主催の債権者説明会
説明会はあくまでも会社が開催するもので、会社(具体的には代表者)が、直接債権者に対して、倒産に至った経緯、業務・財産の状況、再生の見通し等を説明して、再生手続について債権者の理解と協力を求めます。
STEP4 裁判所が開始決定
STEP5 会社が債権認否書の提出
債権者から届出のあった債権やその額について、会社として認められるかどうかを記載した書面です。
STEP6 会社が再生計画案の提出
再生計画案では、債務をどの程度免除してもらうか、残りの債務をどの程度の期間に弁済していくか(最長10年間)、等を定めた弁済計画を記載します。
STEP7 債権者集会
債権者として再生計画案を認めるかどうかが決議されます。
STEP8 可決
出席した議決権者(つまり頭数)の過半数が賛成し、かつ、棄権者を含む総議決権額の2分の1以上の賛成が可決の要件です。
書面決議による場合の可決要件も同様です。
STEP9 裁判所の認可
特に不認可事由に該当する事情がなければ認可されます。
認可されれば、再生計画案に反対した債権者も再生計画の内容に拘束されます。
STEP10 会社は再生計画に従って債務を弁済
STEP11 終結
【破産手続】~事業を清算する~
破産手続は、破産者の総財産を換価し、債権者に対して公平に配当を行う裁判上の手続です。
破産手続の流れは次の通りです。
STEP1 裁判所へ申立
混乱を避け、スムーズに開始決定を出してもらうためには、しっかりとした事前準備が必要です。
STEP2 裁判所が保全命令、監督委員を選任
破産管財人は、会社の代理人ではなく、裁判所から選任された中立的な立場にあります。
破産管財人が会社の全ての財産の管理処分権を持ちます。
STEP3 管財人が財産を換価
換価して、配当の原資を確保します。
STEP4 債権調査期日、財産状況報告集会
債権者から届出のあった債権やその額について、認められるかどうかを管財人が調査します。
調査で認められた債権は、配当の対象になります。
また、管財人は、会社が倒産に至った経緯や、財産状況、換価の進捗状況等を債権者に報告します。
STEP5 配当
破産法の規定に従って、管財人が債権者に配当をします。
配当率は、換価状況等によって決まります。
STEP6 終結